住宅2020年9月3日
家を建てるときの儀式「上棟式」とは?必ずやるべきもの?
家づくりをするときに「地鎮祭」と「上棟式」という2つの祭事があります。
「地鎮祭」とは着工が本格的に始まるときの儀式であり「上棟式」とは建物の骨組みが完成した時点で行う儀式です。「棟上げ(むねあげ)」とも「建前(たてまえ)」とも呼ばれ、「棟上げ」まで工事を無事に行ってくれた大工さんに感謝の気持ちを表し、これからの無事完成を祈る気持ちが込められています。
「地鎮祭」は神主さんにお願いして執り行われますが、「上棟式」は大工の棟梁など工事関係者中心に行われることが一般的です。
「上棟式」は地域性や施工をお願いした住宅メーカー、施主の考え方によっても行うのか行わないのか差があるようですが、我が家の建築工程を見られ大工さんとコミニュケーションを図れる特別な日でもあります。
「上棟式」を行うか行わないか、行うのであればどの様な形態で行うのか、決める前に「上棟式」について知っておきましょう。
地鎮祭についてはこちらをお読みください。
神様へのご挨拶「地鎮祭」
http://uchitateru.com/wp/columns/863.php
「上棟式」を行うタイミング
家の建築工法が木造軸組工法(在来工法)では基礎工事が終わり、一階から最上階までの骨組みや屋根を一日で組み上げ、屋根の一番高いところに「棟木」を取付けます。これを棟上げといいますが、一日で仕上げるため棟梁がたくさんの大工さんを集め、その協力があってこその「特別な日」なので、棟上げが終わった後に上棟式を行い施主がお料理やお酒を振舞っておもてなしします。
現在では、2×4や鉄骨造など建築工法により「上棟式」の行われるタイミングは異なっています。
「上棟式」の日取り
日常生活の中で「結納」や「結婚式」、自分にとって重要な物事を行う際に「大安」などよい日を選んで行う慣習がありますが、家を建てるときの祭事などには、行うと良いとされる「建築吉日」を参考に、ハウスメーカーや工務店と話し合いの上で日取りを決めると良いでしょう。
「建築吉日」とは十二直という暦注を元に選定した「建」「満」「平」「定」「成」「開」からなります。
それぞれの意味は
「建(たつ)」万物を建て生じるという意味があり建築関係では最吉日
「満(みつ)」すべてが満たされる日。地固めや柱立てをするのは吉、土を動かすのは凶
「平(たいら)」物事が平になるという日。穴掘り以外は吉
「定(さだん)」建築や移転をするには吉
「成(なる)」物事が成就する日。建築で何かを始めるには良い日
「開(ひらく)」開き通じる日。建築や移転は吉
インターネット上で「建築吉日カレンダー」が公開されてますので参考にしてください。
「用意するもの」
- 米
- 塩
- お神酒
- お供え物(米・塩・水・海の幸・山の幸・果物etc.)
- 工事関係者へのご祝儀・引き出物など
- 宴席用の料理・飲み物など
「上棟式の流れ」
- 棟梁が棟木の上に吹き流しなどの飾り物をつける
- 祭壇に御幣や枡、神に備える飲食物である神饌(しんせん)を飾る
- 施主と棟梁で建物の四方の柱に米・塩・酒をまいて清める(上棟の儀)
- 施主による挨拶・乾杯
- 棟梁や工事関係者による挨拶
- 施主が職人にご祝儀を渡す
地域によってはご近所の方に集まってもらい餅やお菓子・銭などを撒く
- 手締め
「上棟式にかかる費用」
- 職人へのご祝儀
- 棟梁:2~5万円
- 棟梁以外の大工さん・クレーンの方:2,000円~5,000円
- 現場監督・設計士:2~5万円
- お昼のお弁当代 ~3,000円×人数分
- 宴会用の飲食料 2~4万円
- 引き出物・折詰代 2,000円~6,000円×人数分
- 吹き流し 3,000円~8,000円
- その他
こちらはあくまでも気持ちの物なので参考になさってください。