住宅2020年3月27日
長期優良住宅の認定申請方法は?
長期優良住宅の認定を受けるためには施主(家を建てる人)か建築会社が申請を行います。
申請は着工までに行う必要があります。
長期優良住宅の認定を受けるためには、建築の技術基準を満たす設計にしなくてはなりませんので、認定を希望する場合は建築会社にその旨をお知らせください。
また、申請に関する詳細は建築会社や所管行政庁(都道府県庁・区役所・市役所など)に早めにご確認ください。
長期優良住宅とは
平成21年(2009年)6月に「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が施行され、長い期間にわたって、マイホームを良好な状態で使用するために下記における一定の基準を満たしている住宅を指します。
1.住居面積
戸建て75㎡以上
マンション55㎡以上
2.耐震性
耐震等級2以上
3.省エネルギー性
省エネルギー対策等級4相当
4.維持管理・更新の容易性
構造・躯体等に影響を与えないように配管の維持・管理ができる更新時の工事が軽減される措置が講じられている
5.劣化対策
劣化対策等級3
床下・小屋裏の点検口を設置
床下空間に33センチ以上の有効な高さを確保
7.維持・保全管理
10年ごとの定期的な点検・補修等の計画がなされている
8.バリアフリー性
将来のバリアフリー工事に向けて必要なスペースが確保されている
9.可変性(戸建て住宅の適用なし)
将来間取りの変更が可能な措置がとられている
10.住宅情報履歴期の整備
長期優良住宅認定申請書・添付図書等
認定長期優良住宅の税制のメリット
1.住宅ローン減税(令和3年12月31日居住分まで)
控除対象借入限度額:5,000万円(一般の住宅は4,000万円)
最大控除額(年末のローン残高に対して1%):500万円
所得税が減税される・・・所得税から控除しきれなかった分は、翌年の住民税から減税される
控除期間:10年間
- 令和元年10月の消費税引き上げに際し、令和元年10月1日から令和2年12月31日の間に居住の用に供した場合は控除期間が「10年間から13年間」に延長されます。
- 延長期間の控除額は①②いずれか小さい額
①借入金年末残高の1%(上限5,000万円)
②建物購入価格の2%(上限5,000万円)
2.投資型減税額の特別控除
床面積×43,800円
上限650万円の10%相当額をその年分の所得税から控除
控除しきれない分は、翌年分の所得税額から控除
3.登録免許税(令和2年3月31日までに取得した者)
所有権保存登記:0.1%(一般住宅0.15%)
所有権移転登記:戸建て0.2%(一般住宅0.3%)
所有権移転登記:マンション0.1%(一般住宅0.3%)
4.不動産取得税(令和2年3月31日までに取得した者)
1,300万円を控除(一般住宅1,200万円)
5.固定資産税(令和2年3月31日までに取得した者)
戸建て:5年間2分の1(一般住宅3年間2分の1)
マンション:7年間2分の1(一般住宅5年間2分の1)
申請方法と認定までの流れ
- 技術的診査を登録住宅性能評価機関が行います。
「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づいて申請者の依頼に応じて技術的診査を行い、技術基準に適合している場合は申請者に「適合証」を交付します。 - 「適合証」を添付して所管行政庁{都道府県・区役所・市役所など)申請書類と併せて提出します。
- 所管行政庁(都道府県・区役所・市役所など)認定交付通知書が交付されます。
- 費用は技術審査・認定手数料が5万円~6万円ほどかかります。さらにハウスメーカーや 設計事務所が申請するための作業料が上乗せされるため、数万円~数十万円になります。
中古住宅を増改築して長期優良住宅の認定申請をする場合は?
- 申請前にホームインスペクション(建物の現況検査・住宅診断)を行い劣化状況を記録する「状況調査書」を作成します。
- 「状況調査書」の作成は「建物の劣化事象等の状況の調査に係る能力」を有する「建築士」が行います。
- ホームインスペクション結果により、劣化対策・耐震性・省エネルギー性能・維
持管理および更新の容易性・維持保全計画・住環境への配慮・住戸面積を満たした計画を立てて申請します。 - 費用についてはホームインスペクションの費用・申請費用・リフォーム費用がかかってきます。建物現況調査の結果によりリフォーム費用に大きな差が生じます。