住宅ローン2018年6月30日
親子で共同して支払っていく「親子ローン」
住宅ローンの借り入れ要件を見ると、年齢制限や年収制限があります。
この制限により希望通りのローン期間やローン金額で借りられない場合もあります。
希望通りに借りる方法として「親子ローン」というものがあります。
現在同居中や将来同居予定を考えている親と子が共同して住宅ローンを組み、共同して返済していくというものです。
フラット35の場合は親子が同居しなくても「親子ローン」を組むことができます。
「親子ローン」には2つの方法があります。
- 「親子リレーローン」
- 「親子ペアローン」
1.「親子リレーローン」
借り入れ当初は親が返済して、返済途中から子が債務を引き継ぐ方法です。
住宅ローン申込者の親の年齢ではなく、子の年齢を基準にローンを組むことができるので、返済期間を長く設定することができます。
親:58歳=完済時年齢が80歳としてマックス22年ローンしか組めない↓
親子リレーローンにすると、子の年齢が基準になるので
子:30歳=完済時年齢を80歳として50年。住宅ローンの最長返済期間である35年ローンが組める
2.「親子ペアローン」
親と子がそれぞれに住宅ローンを利用するペアローンのことです。
2世帯住宅などの購入資金について、親子それぞれが住宅ローンを利用して、同時並行で返済していきます。
建物構造や登記のについても要件が盛り込まれる場合もあります。
建物構造:親世帯住居部分と子世帯住居部分を内部で行き来できない構造にする。
登記:区分登記(親世帯住居部分は親、子世帯住居部分は子がそれぞれ登記する)。
【親子ローン|団体信用生命保険】
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フラット35
加入者:二人の債務者がいる場合どちらか一人が加入できますが、親が加入する場合は80歳までで、返済途中に加入者を変えることはできません。親が80歳になった翌月から70歳未満の子は加入が可能となります。
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民間の住宅ローン
加入者:「親子リレーローン」では親子で一定割合ずつ加入することができる場合もあります。50%:50% 70%:30%
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「親子ペアローン」
加入者:親・子ともそれぞれのローンを組みますので、それぞれが加入者となります。もしどちらか一方が亡くなった場合は一方の住宅ローンのみ完済されます。
【親子ローンを検討するにあたって】
親子ローンを利用することで、返済期間を長くしたり、借入額を増やすことができるますが、その分金利の負担が大きくなります。
将来的に相続発生時の名義をどのようにするか、相続税の問題が発生することも考えられます。また売却する場合もどちらか一方の意見だけでは決めることはできません。
親子ローンの利用にあたっては慎重な検討が必要となります。