住宅ローン2019年5月23日
住宅ローン融資条件に火災保険加入!!火災保険はなぜ必要?
目次
「長期の火災保険加入」を住宅ローンの融資条件としてしている金融機関がほとんどです。では、なぜ「火災保険」に加入する必要があるのでしょう。
ご存知ですか?「失火責任法」
「失火責任法(失火ノ責任二関する法律)」とは明治32年に定められた法律(民法)です。
「民法第七百九条ノ規定ハ失火ノ場合二ハ之ヲ適用セス但シ失火者二重大ナル過失アリタルトキニハ此ノ限二在ラス」⇒民法709条の規定は失火の場合にはこれを適用せず。但し失火者に重大なる過失ありたるときはこの限りにあらず
⇒簡単に説明すると、我が家が原因で火事を出してしまい、近隣のお宅に延焼してしまった場合は法的賠償責任に問われないということです。
- *但し下記のように重大な過失があった時は、法的な賠償責任を負います。
- ・石油ストーブを点火したまま給油したために引火して火災が発生した
- ・寝たばこが原因で火災が発生
- ・天ぷらを揚げている最中に、長時間台所を離れたため火災が発生した
日本は昔から木造家屋が密集しており、ひとたび火災が発生してしまうと瞬く間に類焼してしまう住環境にありました。自宅を失った上に延焼させてしまった方に対し「損害賠償責任」を負わせるのは個人の「賠償能力」を遥かに超えてしまう背景からこのような法律ができました。
ということは「火災保険に加入していなかったら???」
先に説明した通り自分が失火元になってしまった場合でも、重過失でなければ「賠償責任」は問われないということになります。
つまり、もしご近所の失火が原因で我が家が類焼してしまったとしても損害賠償は発生しませんので、修復費用は自分で捻出しなければなりません。住宅ローンを組んでいたら、住むところが無くなりローンの残債だけが残ります。「火災保険に加入」していれば、保険金で家を修復しローンを支払うことができます。
また、住宅ローンを融資している「金融機関」から見れば、ローン借入者の家が火事になったとしてもローンの返済はしてもらわないと困ります。
双方の立場から見て、保険金で家を修復し、ローンの返済を滞らせないために「火災保険の加入」が必要です。
「火災保険」では下記の火災だけでなく
「火災」「自然災害」「日常生活のリスク」が補償されます。
- 火災
- 落雷
- 破裂
- 爆発
- 風災
- ひょう災
- 雪災
- 水災
- 水漏れ
- 騒擾(そうじょう)、労働争議に伴う暴力・破壊行為
- 建物外部からの物体の落下・飛来・衝突
- 盗難
- 不測かつ突発的な事故(破損・汚損)
- 地震=火災保険とセットで加入します
- 個人賠償特約(オプション)
⇒火災保険の詳しい補償内容についてはこちら併せてお読みください
保険期間は何年がいい?保険料の払い方は?
1年から最長10年まで掛けられます。
保険料の支払い方は「月払い」「年払い」「保険期間一括払い」が選べます。
10年の契約ですと保険料支払い方法は10年一括払いとなります。
10年一括の場合は他の支払い方法よりも割引がききますのでお得です。
住宅ローンの借入額に「火災保険料」などの諸費用も含むことができる金融機関も増えていますので、利用するのも良いでしょう。
銀行やハウスメーカーで火災保険の提案を受けたけど・・・
ローン融資先の金融機関や住宅を購入したハウスメーカーから火災保険の提案を受け、加入を進められると、なんとなく説明を聞いてあまりよくわからないけれど加入手続きをしてしまったという声をよく聞きます。
加入する保険会社や代理店は自由に選べます。
納得をして加入手続きをしましょう。
いつまでに加入したらいい?
物件の引き渡し日を保険始期(保険の開始日)としますので、それまでに手続きを済ませる必要があります。
金融機関によっては「金銭消費貸借契約日」までに申込内容のわかるもの(申込書控え・保険証券)の提出を求められる場合もあります。
補償内容の提案を受け、検討する時間も考慮して「金銭消費貸借契約日」の3日前までには加入手続きが済ませられると安心です。
補償はいつまで必要?
ローン返済中はもちろんですが、ローン完済後も大事なマイホームと家族を守るためにも必要です。