『住宅ローンを組む前に知っておきたいこと!!』~住宅ローンの返済が厳しくなってしまったら~

住宅の購入は「人生で一番高いお買い物」といわれています。
ほとんどの方が住宅ローンの融資を受けて購入し、その返済は最長35年間続きます。
資金計画を立て、住宅ローンを組んだはずなのに、「会社の倒産」や「病気で働けなくなった」など予想外の展開で住宅ローンの返済が厳しくなってしまうこともあります。
そのような状況になってしまったらどのように対処すればよいのか、住宅ローンを組む前に
知っておくことで最悪の事態を回避することも可能となります。

始めに住宅ローンの返済ができず滞納してしまうとどうなるのでしょうか?

滞納期間 どこから 届く書類 記載されている内容
1~2か月 銀行 支払い請求書 滞納分の返済+遅延損害金の請求
2~3か月 銀行 催告書
  1. 滞納分の返済+遅延損害金の請求決められた期日までに支払わないと分割返済の権利を失う
  2. =期限の利益の喪失⇒一括返済
  3. 期日を守らなければ銀行は保証会社に代位弁財を求める
  4. 個人信用情報の登録
3~6か月 銀行 期限の利益の喪失通知 分割して支払う権利を失い一括返済が求められる
期限の利益の喪失通知の後 保証会社 代位弁財通知書 債務者に代わり保証会社が住宅ローンの残債を銀行に支払った
6~10か月 裁判所 競売開始決定通知
  1. 保証会社の申立により裁判所は競売手続きを開始し、担保不動産を差し押さえた
  2. 差し押さえ情報は登記簿謄本に記載され第三者も知ることができる
12~16か月 裁判所 期間入札の通知 入札期間・開札期間等の日時

住宅ローンの返済が滞ってしまうと、上記のような流れで最終的には競売にかけられてしまいます。競売の価格は相場の60%~70%のため住宅ローンの残債が残り返済が続く場合がある。

最悪の状況を回避するために返済が厳しくなってきたら、滞納する前に住宅ローンを組んでいる金融機関に相談しましょう。
各金融機関にはローンの返済について相談できる窓口があります。

窓口で相談できる内容

【返済条件の変更】滞納してからでは返済条件の変更はできません!!

①ボーナスの大幅カットや転職等でボーナス返済が困難となった

  • ボーナス返済部分を毎月返済に均す
  • 一定期間毎月の返済額の減額や期間の延長

②子どもの大学卒業や退職金の受給など近い将来収入が増える場合

  • ボーナス・毎月返済の一定期間減額

③失業・病気療養による求職等で返済が困難

  • 一定期間元本の返済は据置、利息のみの支払いとする

返済条件変更でも返済が困難な場合

①住宅を手放したくない場合

-住宅をリースバックする-

リースバックとはリースバック業者に自宅を売却する⇒売却代金でローンを完済させる

  • 所有権は買主に移っているので家賃を払いそのまま住み続ける
    • 将来的に買い戻すことができる
    • 住宅ローンの残債以上で買い取ってもらえなければ、住宅ローンの残債を一括返済できず抵当権を外すことはできないためこの制度は利用できない

②住宅を手放す

-任意売却-

  • 金融機関の合意を得て自宅を売却する自宅売却後も住宅ローンが残ってしまう場合でも売却できる方法

住宅ローンを組む前(住宅購入を決める前)にできる対策

安心・安全に住宅ローンを返済するために「ファイナンシャルプランニング」をして、しっかりと資金計画を立てる

【重要】 ファイナンシャルプランニングでは予測できない事態に備える

①将来病気で働けなくなり収入が途絶えた時の対策をする

  • 「就業不能保険」「所得補償保険」に加入しリスクヘッジする病気やけがで働けなくなった時にお給料のように毎月保険金がおりる

「就業不能保険」「所得補償保険」についてはこちら

②リストラや倒産で給料が途絶える

  • 最低でも6か月分の「手取り給料分」を貯蓄する
    • 貯蓄ができないような無理な住宅ローンは組まない
    • 借りられる額と返せる額は違います!!住居にかけていい金額は手取り金額の25%が安全

住宅ローンの返済が危ないと思ったら専門家に相談を!!

早めに対策すれば解決策を探ることができます。
家計を見直す・返済中の金利より低い住宅ローンに借り換えるなどで充分解決できる場合もあります。
ファイナンシャルプランナー等の専門家・銀行の相談窓口に相談しましょう。
とにかく放置することが一番危険です。
早め早めに対応しましょう!!

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