住宅2021年12月10日
土地の選び方で建てられる家が変わってしまう!!
家を建てるための土地選びの基準は何でしょうか?
- 通勤・通学に便利で住みたい地域か「立地」
- 電車・バスなどの交通機関・道路の整備状況は整っているか「利便性」
- スーパーマーケット・病院・銀行・郵便局・公園・幼稚園・学校までの距離「住環境」
- 治安は大丈夫か「防犯」
- 日照に問題はないか「日照・水はけ」
- 過去に洪水などの自然災害などなかったか「防災」
上記のような条件はとても大切ですね。
その中でも最も基本として考えて頂きたいのは「立地」です。
なぜなら、立地によって建てられる家の条件が法律で決められていますので、同じ面積・同じ形の土地であったとしても建てられる家の「大きさ」や「かたち」が変わってきます。
家を建てたいと思った土地に建てられる大きさの制限が設けられているのです。土地の制限としては「建ぺい率」「容積率」「北側斜線制限」「道路斜線制限」「隣地境界線」「道路幅員制限」「防火地域」による制限があります。
建ぺい率・容積率
まず「建ぺい率」とは1階部分の床面積のことです。
次に「容積率」とは延べ床面積の割合のことです。2階建ての家の場合1階と2階の床面積の合計となります。
「建ぺい率」「容積率」は「用途地域」によって制限が変わります。
「用途地域」とは都市計画によって建築できる建物の高さや種類が定められていて、全部で13種類あり、その中には建物の建てられない地域もあります。
「建ぺい率」と「容積率」はセットで表示されます。では60坪の土地で見てみましょう。
「建ぺい率50%・容積率100%」の場合
1階部分の床面積は30坪となり建物の容積は60坪となりますので、1階(30坪)+2階(30坪)と同じ大きさの家を建てることができます。
「建ぺい率50%・容積率80%」の場合
1階部分の床面積は30坪ですが建物の容積は48坪となり、1階床面積を「建ぺい率」いっぱいの30坪にすると2階床面積は18坪となり1階に比べて2階の小さい家となります。
道路幅員制限
「道路幅員制限」とは敷地に接する道路の幅が4メートル未満の場合、道路の中心から2メートルのところが敷地限界線となり、この敷地限界線より道路側には家や門・外構を建てることはできないと定められています。
北側斜線制限
「北側斜線制限」とは北側に十分な日照を確保するために家の高さを制限しています。
道路斜線制限
「道路斜線制限」とは道路を挟んで反対側の建物の日照を確保するために、道路の幅や距離により家の高さを制限しています。
隣地境界線
「隣地境界線」とは隣地との境界線から家を離さなくてはならない距離が設けられております。
防火地域
「防火地域」においては市街地における火災の延焼を防ぐため指定された地域であり、耐火建築物・準耐火建築物しか建てられません。
まとめ
家を建てたいと思った土地には様々な制限があることと、その制限により同じ面積・同じ形の土地でも、建てられる家の形や広さがが変わってしまうということをお判りいただけたと思います。
でも、気を付けなければいけないことはこれだけではないのです。
どんなに強い家を造ったとしても、その家を支える地盤に充分な強さがなければ強い家を建てた意味がなくなってしまいます。
造成地などの弱い地盤に建てた家は、家が傾く不動沈下が起きてしまうこともあります。
また、どんなに耐震性に優れた家であっても支える地盤が弱ければ、その耐震性が生かされません。
地盤に関しては強い地盤か弱い地盤か判断ができません。専門の調査と保証会社による調査、その調査に基づく対策や保証があるかどうかが重要になります。
土地から購入して注文住宅を建てる場合、どういう家を建てたいか・どういう暮らしがしたいかを基準にハウスメーカーを決め、希望通りの家を建てられる土地も併せて探して頂くことが失敗しない家づくりの第一歩となります。