住宅2021年12月3日
エクステリアとは?外構とは?費用も含めて解説します
街を歩いていると様々な住宅を目にします。重厚な雰囲気を醸し出している住宅やカジュアルだけどとてもモダンな住宅etc.
その雰囲気を醸し出しているのが建物のデザインと共に「エクステリア」であり「外構」です。
住友林業HPより
エクステリアとは?
敷地内にある家の〈外側の空間〉を意味しています。それに対して〈室内の・内部の〉という意味を持つ英語のインテリアという言葉は日本語で言うならテーブルやソファ・絵画等、室内装飾を含んだ空間を意味しますが、それと同じ様にエクステリアは門扉・フェンス・カーポート・ポスト・植栽・ウッドデッキなど家の外側を構成するものを含んだ空間を意味します。
外構とは
ウッドデッキ・植栽・外灯・門扉・ポスト・フェンス・カーポート等、家の外側を構成する構造物をいいます。そしてこれらの構造物を取付ける工事が外構工事と呼ばれています。いくつもの構造物がエクステリアを構成しているといえます。
エクステリアの考え方としては
外の空間をどの様に使いたいかということがポイントになります。例えば、リビングと空間的につながったウッドデッキにいすやテーブルを置いてリビングの延長にしたい、車2台分の駐車スペースを確保したい、ガーデニングスペースが欲しい、シンボルツリーを植えたい、子どもの遊ぶスペースを確保したいなど。また、モダンな雰囲気にしたいのか、カジュアルな雰囲気にしたいのかでも外構物を施工するための素材やデザインも変わってきます。
建物外観の雰囲気を創り出す外構のスタイルは3つ
- クローズド外構=建物の周りを塀などで囲ってある家
- オープン外構=フェンスや塀などで建物の周りを囲わない家
- セミクローズド・セミオープン外構=建物の周りの一部を塀やフェンスなどで囲ってある家
3つの外構スタイルのメリット・デメリット()内はエクステリア・外構費用の相場 |
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クローズド外構(150万円~300万円程度) |
塀やフェンス・生け垣などで建物の周りを囲ってしまう
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オープン外構(50万円~100万円程度) |
塀やフェンスなどで建物の周りを囲わない
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セミクローズド・セミオープン外構(80万円~150万円程度) |
建物の周りの一部を塀やフェンスなどで囲い、その他の部分はオープンにする。 ⇒クローズド外構とオープン外構の中間。 クローズドする部分とオープンにする部分の範囲により工事費用やメリット・デメリットも変動する。 |
外構工事で施工される主要部分のおおまかな費用相場
おおまかな費用相場をまとめてみましたが、選ぶ素材や素材の高騰などにより思った以上に費用が高くなる場合がありますので注意が必要です。
門回り:15万円~30万円程度 |
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門扉・門柱・門塀・ポスト・表札などをまとめて工事をする。最近では宅配ポストを備えることが主流になってきている。その場合は費用も表記相場より高くなる。 素材はアルミ・樹脂・木材だが、一般的なのは腐食に強いアルミ製。 |
塀・囲い:50万円~150万円程度 |
クローズド外構には必須の部分。塀・囲いはプライバシー保護の目隠しになる。 ブロックやレンガなど使用する素材によって費用は変わる。 |
フェンス:30万円~50万円 |
フェンスとは柵や囲いのこと。外部から中が見えないよう目隠しの役割を果たす。 素材はアルミ・樹脂・木材等多様だが、使用する素材によって費用は変わる。 |
玄関までのアプローチ:30万円~60万円程度 |
門扉から玄関まで続く通路のこと。 歩きやすくするためコンクリートやレンガ・インターロッキング・タイルなどを貼ったり、砂利を敷く。デザインだけでなく安全面を重視した必要な工事。 1平米あたりの金額で計算することが多い。 |
ガレージ・カーポート:40万円~100万円 |
マイカー所有者には必須の駐車スペース。 止める台数や積雪量、防火地域・準防火地域で選ぶカーポートが変わるため、施工会社と相談して決める。併せて家族が所有する自転車の駐輪場を確保することも重要です。 |
ガーデンルーム・サンデッキ:40万円~50万円程度 |
テラスをガラスの壁や天井で覆ったサンルームや、庭側の壁を解放することのできるガーデンルームなど、リビングに隣接しながら陽の光をふんだんにとりいれることができる。 |
ベランダ・バルコニー:20万円~40万円程度 |
屋根取り付け、タイル敷き詰めなど。 |
テラス・ウッドデッキ:40万円~50万円 |
タイルや木材など床に使用する材質や屋根の有無で費用は変わってくる。 |
庭:10万円~100万円 |
庭に芝生を敷くなどの基礎的な工事だと10万円程度。新規設備を設置する工事だと費用は高くなる。 |
屋外照明:10万円~25万円程度 |
玄関や門扉のまわり照らすことにより防犯や安全性を確保したり、シンボルツリーを照らすなど雰囲気創りに大切な照明。防犯対策にはセンサー付きなど多機能の照明が有効。 |
植栽:10万円~20万円程度 |
外からの目隠しの役割も果たし、シンボルツリーなどは家の雰囲気をよくする効果がある。一般的な植栽は一式で10万円前後。先々、木や植物は手入れが必要になる。また大きく伸びた枝や落ち葉が隣家に入ってしまうなどトラブルになりかねないため、充分に考慮して計画をたてることが重要。 |
物置:10万円~50万円程度 |
幅2メートル前後の物置で10万円~15万円。バイクや自転車の駐輪場を兼ねた大きなものだと50万円前後かかる。 |
ポイント
外構工事は建物本体工事が終了してから行われます。
そして本体工事をお願いしたハウスメーカーではなく、ご自身で業者を探して施工を依頼することも可能です。
ここで気を付けなければいけないことは、「とりあえず生活に必要な駐車場だけあれば大丈夫だから後でゆっくり業者を探して施工をお願いしよう」といった安易な考えで進めてしまうと「洗濯物を干す場所が少なかった」「玄関や駐車場の夜間照明が暗すぎる」「駐輪スペースがなかった」「外に散水栓がないため洗車が不便である」などの不都合が生じ、非常に暮らしにくい家になってしまいます。
また外構工事は基本的に「住宅ローン融資の対象外」「住宅ローン控除の対象外」になっていますが、条件を満たせば「住宅ローンとして融資が受けられる」「住宅ローン控除が受けられる」となりますので、建物本体の資金計画と同時に「外構工事の資金計画」をしっかり行うことが重要となってきます。
関連コラム
『外構工事費用は住宅ローンに組み込める?住宅ローン控除は受けられる?』
https://www.ouchigo.jp/uchitateru/columns/1776.php