床暖房について考えてみた

新居の購入を考えるとき、床暖房の導入を検討する方は多いのではないでしょうか。
そして床暖房といえば全館床暖房が標準設備の「一条工務店」が有名ですね。
ハイクラスの高気密・高断熱で夏は涼しく、冬はポカポカの中で過ごせることは大きな魅力でもあり、憧れでもありますね。

導入を検討し、快適な生活を維持するためにも床暖房の種類、ほかの暖房器具との違い、メリット・デメリットを見てみましょう。

床暖房の種類

①電熱式
⇒床下に電熱線ヒーター内臓のパネルを敷き詰めて、その熱で部屋を暖める
②温水式
⇒ボイラーで温めた水を床下の配管に流し、温水の循環によって部屋を暖める

ふく射 =床暖房の仕組み

床下の熱源からその熱が床を伝わり、ふく射によって部屋の内部に広がっていく。ふく射とは、熱を持った物体から発生する赤外線が壁や天井に反射しながら広がっていくことで、部屋をまんべんなく暖めることができる。

対流 =エアコン・ストーブ・ファンヒーターの仕組み

対流とは熱せられた空気の比重が軽くなり上の方に上昇し、冷たい空気は下の方にたまり、空気の対流が発生して部屋全体を暖める。しかし、冷たい空気は下の方にたまり、床は冷たいままなので室温の割には寒く感じる。また、対流によってホコリが舞い、温風による乾燥などの悩みもでてくる。

伝導 =ホットカーペット・湯たんぽ

伝導とは物体の中を熱が伝わる性質をいい、ホットカーペットや湯たんぽのように発熱体にじかに触れる暖房は、熱の高い方から低い方へ熱が伝わる性質を利用している。暖を取るためいつも発熱体に触れているので、低温やけどを起こさないよう注意が必要。

床暖房メリット

トリプル効果で温かい
⇒床面からの暖かい空気が上の方に移動する「自然対流」+床に接した足から伝わる「伝導」+赤外線の熱が反射して部屋全体に伝わる「ふく射」

  • 足元から暖かい
  • 室温以上に暖かさを感じる
  • エアコンなどのように空気を乾燥させない
  • 部屋にホコリが舞うこともないので、室内の空気がきれい
  • 石油(ガス)ストーブなど火を使わないので安全、結露防止・カビ・ダニの発生を防ぐ
  • 温度が一定で室温にムラがない
  • 健康面で優れた暖房器具である
  • ヒートショックの心配がない

床暖房デメリット

費用

初期コストが高い
毎月のランニングコスト(電気代)がエアコンに比べると高め
⇒電熱式床暖房より温水式床暖房の方がコストをおさえられる
メンテナンス費用が高い
⇒温水式の場合、循環液は地域によって「不凍液」を使用する場合と「水道水」を使用する場合があるが、シーズン初めに補充する必要がある補充は自分でできるが不凍液を補充する場合はコストがかかる
⇒不凍液の場合は10年ごとに」全取り換えする必要がある=5万円(一条工務店参考)
新しい不凍液の費用
古い不凍液の廃棄処分費用
交換作業料金
故障時の費用が高い
広いリビングにカーペットを敷きたい場合、床暖房対応のカーペット選びが大変
部屋が温まるまで1時間以上かかる
⇒朝などエアコン併用となる
「不凍液」とは・・・

水道水だと凝ってしまう寒冷地等では凍らない液を使用する

人体

床の近くに密着している赤ちゃんが低温やけどを起こしたり、汗疹になってしまう危険性がある

最後に・・・

床暖房に代わる設備として、昨今、注目を集めているのが「床下冷暖房システム」

床暖房と全館冷暖房の利点を併せ持つ、床下冷暖房で除湿・冷房・暖房が可能でイニシャルコストを低く抑えたことで、無理のない導入が実現。

床下冷暖房システムは床下空間を利用して床全体と室内を同時に空調する。
ヒートポンプ式の機械を使う事で省エネルギーな冷暖房が可能となる。
設置には場所も取らずに室内空間を最大限利用できる。

「床暖房」「床下冷暖房」ともメンテナンスやランニングコストを考慮して導入することが
最も重要となる。

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