住宅2018年12月25日
建築工事中のミス・手抜き工事が心配!!ホームインスペクション(住宅診断)を活用しよう
ホームインスペクションとは、住宅診断のことで、住宅の設計や施工に詳しい建築士などの専門家が、ホームインスペクターという資格を持って、住宅の不具合や欠陥・補修が必要な所などを客観的に診断します。
「筋交いが不足していて大きな地震で建物が傾く恐れがある」「サッシ周囲の防水不良があり、将来ここから侵入した雨水で木を腐らせる恐れがある」「床下の見えないところがゴミだらけ」「断熱材が正しく張られていないため隙間がある」等、実際の現場で見つかった。
いざ、注文住宅を建てようとすると、施工業者から説明を受けても、それが正しいのか、最良の方法なのか素人には判断が難しい問題がたくさん出てきます。
工事中のリスク・心配事
- 図面通りに施工されているか
- 住宅が完成し、入居後に欠陥が見つかったらどうしよう
- 施工の仕方が正しいかどうかわからない
- 入居後、欠陥や施工不良が見つかった時に業者はちゃんと対処してくれるのだろうか
- 施工会社の説明は本当に正しいのだろうか
- どのようなメンテナンスをしたら住宅は長持ちするのだろうか
- 業者との打ち合わせに同席して客観的意見が聞きたい
工事中のミス・手抜きを未然に防ぐために第三者であるホームインスペクターが客観的立場に立ち専門的に施工チェックを行うことにより、丁寧に施工してもらえる効果が期待できます。
新築工事中のチェックポイント
- 1.基礎配筋=基礎の底盤を中心とした施工の状況をチェック
- 鉄筋の配置チェック:鉄筋の太さ・鉄筋の間隔・重ね継ぎ手の長さ・コンクリートのかぶりの厚さ(基礎の耐久性に大きく影響する)・補強筋の有無・アンカーボルトの位置や本数
- 2.コンクリート打設=やり直しが困難な工程のため注意が必要
- 打設前の清掃状況・コンクリートの打設の方法・打設の状況(きちんと突き固めながら施工されているか)・打設時間(季節により最適な養生期間が違う)
- 3.土台敷き=コンクリートのジャンカ(穴上の状態)・クラック(ひび割れ)の有無も確認
- 基礎コンクリートと土台部分に隙間を開け床下換気をする「基礎パッキン工法」が一般的だが、この配置の確認やアンカーボルトの施工状況等を確認
- 4.構造金物・耐力壁=耐震性に影響する構造が多い重要なポイント
- 柱や梁の寸法確認および接続する仮名もbのの取付状況・建物を支える耐力壁の造りや位置・木材の含水率・防蟻処理の状況
- 5.外壁防水=防水の順序と範囲が重要(住宅トラブルで最も多いのが雨漏り)
- 防水の状況チェック
- 6.壁・天井断熱材=住まいの快適性に大きく影響
- 断熱材の仕様・取付状況・隙間の有無
- 7.完成検査=施主検査に同席(不具合がないか確認チェック)
- 屋外:基礎・外壁・屋根・軒裏・バルコニー・サッシ・シャッター・・雨戸・網戸
- 室内:壁・柱・梁(室内に面する部分)・壁面・床・天井壁紙・階段・建具(室内ドア等)
- 床下:土台・床組
- 小屋裏・天井裏:換気ダクト
- 設備:キッチン・洗面・トイレ・給湯機・電気温水器
注意点
インスペクターには施工業者と施主の間に入り、両者の関係が良好に保たれるよう、あくまで第三者として公正な立場で診断・アドバイスをすることが求められます。
ホームインスペクションを受ける際には、施工業者と検査会社の癒着も問題になっているため、施工業者の紹介の検査会社を使うのではなく、自分たちで探すことも重要になります。