『これから高額な住宅ローンが始まります!!自分に万が一のことがおこってしまったら遺された家族が安心できるようにお金を残してあげたい ~死亡保障の考え方 夫:会社員 妻:専業主婦の場合~』

「これから高額な住宅ローンが始まる」となった時に「もし自分に万が一のことがあったら遺された家族が路頭に迷うことはないだろうか?」と家族愛あふれるほとんどの方が心配になるのではないでしょうか?
でも、その心配の奥には気づいていない落とし穴が潜んでいます。

住宅ローンを組んで、もしものことがおこってしまったら、本当に残された家族は路頭に迷ってしまうのでしょうか?
会社員の場合、厚生年金に加入しています。万が一の時は「遺族年金」が国から遺された家族に支給されます。(会社員の場合は遺族基礎年金+遺族厚生年金)
月々の支給額は下記表のとおりです。

【遺族年金一覧表】〈夫が死亡した場合〉

夫が自営業者 夫がサラリーマン
平均標準報酬月額
25万円 35万円 45万円
子どものいる妻 遺族基礎年金 遺族基礎年金+遺族厚生年金
子ども3人 月額約10.8万円
(年1,303,900円)
月額約14.2万円
(年1,709,692円)
月額約15.5万円
(年1,865,008円)
月額約16.8万円
(年2,025,324円)
子ども2人 月額約10.2万円
(年1,229,100円)
月額約13.5万円
(年1,629,892円)
月額約14.9万円
(年1,790,208円)
月額約16.2万円
(年1,950,524円)
子ども1人 月額約8.3万円
(年1,004,600円)
月額約11.7万円
(年1,405,392円)
月額約13.0万円
(年1,565,708円)
月額約14.3万円
(年1,726,024円)
子どものいない妻
子どもが全員18歳を迎えた妻は、子どものいない妻に準じます
妻が40歳未満 支給なし 遺族厚生年金
月額約3.3万円
(年400,792円)
月額約4.6万円
(年561,108円)
月額約6.0万円
(年721,424円)
妻が40歳~64歳 支給なし 遺族厚生年金+中高齢寡婦加算(年額584,500円)
月額約8.2万円
(年985,292円)
月額約9.5万円
(年1,145,608円)
月額約10.8万円
(年1,305,924円)
妻が65歳以降 妻の老齢基礎年金 遺族厚生年金+妻の老齢基礎年金(年額779,300円)
月額約6.4万円
(年779,300円)
月額約9.8万円
(年1,180,092円)
月額約11.1万円
(年1,340.408円)
月額約12.5万円
(年1,500,724円)

標準報酬月額とは給料から天引きされる社会保険料(厚生年金・健康保険・介護保険
=40歳以上)を計算するために決められる「平均報酬額」です。標準報酬月額を知るに は「給与明細」に記載されている「健康保険料」「健康保険+介護保険料」「厚生年金保 険料」から知ることができます。
⇒全国健保協会 保険料額票
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat330/sb3150/r02/r2ryougakuhyou9gatukara/

 

子どもとは18歳到達年度の末日(3月31日)まで、または20歳未満で障害等級1級・2級の子ども

30歳未満の子どものいない妻の遺族厚生年金の受給は5年間の有期給付

【遺族年金一覧表】〈妻が死亡した場合〉

妻が自営業者
専業主婦
妻がサラリーマン
平均標準報酬月額
25万円 35万円 45万円
子どものいる夫 遺族基礎年金 遺族基礎年金+遺族厚生年金
子ども3人 月額約10.8万円
(年1,303,900円)
月額約14.2万円
(年1,709,692円)
月額約15.5万円
(年1,865,008円)
月額約16.8万円
(年2,025,324円)
子ども2人 月額約10.2万円
(年1,229,100円)
月額約13.5万円
(年1,629,892円)
月額約14.9万円
(年1,790,208円)
月額約16.2万円
(年1,950,524円)
子ども1人 月額約8.3万円
(年1,004,600円)
月額約11.7万円
(年1,405,392円)
月額約13.0万円
(年1,565,708円)
月額約14.3万円
(年1,726,024円)
子どものいない夫
子どもが全員18歳を迎えた夫は、子どものいない夫に準じます
夫が65歳
未満
支給なし 遺族厚生年金
支給なし
夫が65歳
以降
夫の老齢基礎年金 夫の老齢基礎年金
月額約6.4万円
(年779,300円)
月額約6.4万円
(年779,300円)

〈諸条件等〉

厚生年金加入中に夫または妻が亡くなった場合は厚生年金加入期間を25年(300月)として計算

55歳以上の夫は遺族基礎年金受給中の場合に限り遺族厚生年金を受け取れるが、ここでは考慮していない

遺族厚生年金の受け取りは死亡した者によって生計を維持されていた父母・祖父母も対象。ただし支給開始は60歳から

老齢基礎年金については夫・妻が40年間国民年金に加入し、満額受け取れるものとして計算

上記一覧表は、目安額であり、実際の支給額と異なる

【標準報酬月額35万円 会社員の夫が亡くなった場合の生活資金の不足額はいくら?】

専業主婦の妻と18歳未満の子どもが2人いる場合は受け取れる遺族年金月額は14万9,000円となります。
所得税等を考慮して、給与の手取り金額が28万円、住宅ローンの毎月返済額が8万円(夫の単独債務)だとしたら、足りない死亡保障額は一体いくらになるのでしょう。

①夫の生活費がかからなくなるので、必要な生活資金はそれまでの7割として計算します。

  • 28万円×0.7=19万6,000円

②住宅ローンは団体信用生命保険の保険金で完済されますので住宅ローン返済分8万円がかからなくなります。

  • 19万6,000円-8万円=11万6,000円⇒生活に必要な資金

③遺族年金から14万9,000円が支給されるので

  • 11万6,000円ー14万6,000円=ー30,000円

いかがですか?
死亡保障は足りないですか?
そうです、お気づきの通り死亡保障に不足額はありません!!
そして妻がパート収入などがあった場合はある程度余裕のある暮らしができます。
大事なことは、子どもの教育資金です。
高校を卒業と同時に子ども加算分の遺族年金はなくなります。子どもが全員18歳に達した場合、この例だと遺族厚生年金と中高齢寡婦加算が9万5,000円が毎月支給されますが、大学4年間の教育資金は学資保険などで準備をしておきましょう。

では、住宅ローンを組んでいない専業主婦の妻に万が一のことが起こったらどうなるでしょう?

①妻の生活費がかからなくなるので、必要な生活資金はそれまでの7割として計算します。

  • 28万円×0.7=19万6,000円

②遺族年金から10万2,000円が支給されるので

    • 19万6,000円ー10万2,000円=9万4,000円⇒必要な生活資金=住宅ローンの返済額とほぼ同額

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妻死亡時も遺族年金が支給されますので必要な生活資金は少なくなりますが、実際にはどうでしょう。それまでと同じように残業をしたり職種によっては夜勤があったり同じような働き方ができるでしょうか?
同じような働き方ができないとしたら収入の減ることが考えられます。
保育園のお迎えに間に合わなかったり、子どもが病気の時はシッターさんをお願いしたりと費用がかかってきます。
また、夫に支給される遺族年金は子どもが全員18歳に達したら、自身の老齢厚生年金支給が開始されるまでまったく支給されなくなります。
妻に万が一のことがおこった時に、住宅ローンの返済を完済でき、余裕資金を貯蓄に回せたら安心なのではないでしょうか。
実は、妻の方にこそ住宅ローンが始まるときに万が一の時の資金準備が必要なのです。
では、その資金をどの様に準備するかというと、生命保険を活用し死亡保障を準備すことが望ましいといえます。

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