『建てた後に後悔したくない!!注文住宅失敗談に学ぶ』
後悔しないためのポイントその1~お金にまつわる失敗談~

マイホーム購入は人生で一番高いお買物といわれています。「誰しも安心して」家の購入をしたいものですが、ほとんどの方が初めてのマイホーム購入で、実際に住んでみて初めて「ああすれば良かった」「こうすれば良かった」と思うのではないでしょうか。
ここでは、注文住宅を建てた方の「お金にまつわる失敗談」「土地選びにまつわる失敗談」「間取りにまつわる失敗談」「外構にまつわる失敗談」と後悔しないためのポイントをシリーズ4回にわたって学んでいきたいと思います。この回では「その1~お金にまつわる失敗談~」をお届けします。

【失敗した!!と思ったことと失敗しないためのポイント】

ハウスメーカーを選ぶ前に知っておきたい建築価格

ハウスメーカーで本体価格2,100万円といわれたので、これなら注文住宅が建てられると思ったが、
土地購入代金を含めて建築費総額が4,000万円かかることを知りあきらめることとなった。
建物を建てるるためには、建本体価格に他に多くの費用がかかります!!
その費用は大きく分けて3つ
「本体工事費」「付帯費用」「諸費用・その他費用」
本体工事費 建物建築費総額のおよそ7割
・建物本体を建てるための費用
付帯工事費 建物建築費総額のおよそ2割
・解体工事費用 ・造成工事費用 ・基礎補強工事費用 ・水道管/ガス管引き込み費用
・インテリア/電設関連費用・外構(エクステリア)関連費用
諸費用・その他費用 建物建築費総額のおよそ1割
  • 諸費用:・登記費用 ・印紙代 ・住宅ローン手続き費用 ・つなぎ融資手続き費用
        ・火災/地震保険料 ・各種負担金
  • その他費用:・仮住まい費用 ・引越し費用 ・地鎮祭/上棟式など祭典費用 ・その他費用

たとえば、ハウスメーカー提示の本体価格2,100万円の家を建てるとします。
本体工事費2,100万円+付帯工事費600万円+諸費用・その他費用300万円=3,000万円
そして、ここに土地代がプラスされます。土地代金が1,000万円だとすると住宅取得総費用は最低でも4,000万円かかることになります。

これからの人生を左右する資金計画

住宅購入後の住宅ローンの返済額と現在の家賃がほぼ同額なので、将来に渡って住宅ローンの返済に困ることはないと思った。
このままでは、子どもの教育資金や老後資金、家のメンテナンス費用も心配・・・

一般的に住宅ローン控除期間中は子供が成長し、食費や光熱費などの生活費や教育費の出費が
大きく増えていく時期に重なります。
さらに、住宅ローン控除期間が終了すると所得税・住民税の支払いが一気に増えてしまいます。
重ねて、住宅ローン控除が終了する頃に家の点検・補修などメンテナンス費用がかかってきます。
住宅購入資金計画には「教育資金」「老後資金」「固定資産税の軽減の特例」の期間が終了し
固定資産税額の上昇や「住宅ローン控除が終了した後の所得税や住民税の上昇額も反映させて
「住宅購入の資金計画」をたてることが重要になってきます。
また、固定資産税は固定資産評価額の見直しが3年に1回行われますが、当初購入した時より
地価が高騰していれば固定資産税も上がりますので、その点も充分に考慮しましょう。

詳しくは
『住宅購入における資金計画のコワ~イ落とし穴・・・固定資産税と住宅ローン控除』

贈与を受ける条件・タイミングを間違えると多額な贈与税がかかってしまう住宅取得資金の贈与を受けた時の非課税の特例

妻の父親から1,000万円の贈与を受け夫の単独名義で3,000万円の借入をすることができた。
住宅完成翌年の確定申告で住宅取得資金贈与の非課税の特例の申請をしたが、
この特例が使えず231万円の贈与税を支払うことになった。
直系尊属からの贈与であること。

贈与を受けた年の翌年の3月15日までに住宅取得資金の全額を充てて住宅用の家屋の新築等をすること。

受贈者が「住宅用の家屋」を所有する(共用持ち分を有する場合も含まれます。)事にならない場合は、この特例は受けられません。

住宅を取得するにあたり妻の父より1,000万円贈与を受け妻名義で土地を購入。家屋は夫が住宅ローンを組んで夫名義で新築。
非課税の対象となる住宅取得資金は、家屋の新築に先行して取得する土地代金も含まれますが、贈与を受けたものが住宅用家屋を所有することが適用要件です。
したがってこのケースでは妻が受けた贈与資金を土地の購入のみに使っているのでこの特例適用対象外となってしまいます。
妻が贈与を受けた1,000万円を土地購入資金と家屋の建築資金両方に使い、家屋を共有持ち分にすることで非課税の適用対象となります。

住宅取得資金の全額を充てて住宅用の家屋の新築をすることとありますが、贈与をされた金額は、すべて住宅取得に充てることが適用要件となります。
住宅取得の資金であるため住宅ローンの返済には充てられませんので、住宅ローンの融資実行前までにすべて住宅取得資金に充ててください。

詳しくは
令和4年度税制改正【住宅取得資金の贈与を受けた時の非課税の特例】
~親や祖父母(直系尊属)からの住宅取得資金の贈与には非課税枠があります~

目先の金利の低さに惑わされてはいけない住宅ローン

  • 金利のタイプと特徴をよくわからないまま変動金利で借りてしまったが、今後の金利の上昇がコワイ
  • 当初の返済額が1番低くなる期間固定で借りてしまったが、固定期間終了後の金利の上昇がコワイ

金利のタイプと特徴、自分のライフプランにおいてどのタイプを選ぶことが良いのか、事前に情報収集をし、
納得のいくまで金融機関や専門家の説明を受ける。
また、今後の金利上昇に備え元本を減らすための繰上返済資金準備などの対策をしておくことが重要。

詳しくは
住宅ローンの基本『金利の種類』

金利の低さに魅力を感じてローンを借りたが、保証料や事務手数料をトータルして考えたらかえって高かった

金利が安い住宅ローンが一番!ではないです。
金利以外にも手数料、保証料などが掛かるのが普通です。金利の低さだけでなく総費用で考えることが重要。

詳しくは
住宅ローンは総費用で!

  • 一人では購入希望物件を買えるローンが組めなかったので、夫婦の年収を合算してローンを組んだが、出産・育児のため妻が専業主婦になり。
    世帯年収が減ってしまったためローンの返済が苦しくなった
  • 健康上の理由や会社都合などで失職したり、転職などで世帯年収が大きく減った
  • 妻の退職が予測される場合は収入減少を考慮した資金計画をたて、購入物件の価格設定をする。
    また子どもが小学校入学と同時に仕事を始めるなどの計画がある場合は、そこも考慮した資金計画をたてることが重要。
  • 会社の倒産による転職などで収入が減少してしまう場合に備えて、生活立て直し資金として手取り収入の6か月分ほどは貯蓄をしておく。
     病気やケガで長期にわたり働けなくなった時のために、お給料のように保険金が支払われる「就業不能保険」や「所得補償保険」に加入する、または
    「債務返済支援付き住宅ローン」を組む(金融機関によっては保証される病気の種類が限定される)。

詳しくは
『住宅購入における資金計画のコワ~イ落とし穴・・・夫婦で住宅ローンを組む」

定年後もローンの返済が続くのはイヤなので返済期間を短く設定したが、子どもの教育費と月々の返済に家計が圧迫されて苦しい

住宅ローンの返済期間と完済目標年齢は違う!!
住宅ローンを借りた時と将来の家計の収支は同じではない。
子どもの成長とともに教育費がかかる、部活動や校外活動費の出費、食費の増額等、家計の支出は確実に増える。
住宅ローンはできるだけ長い期間を借りて返済額に余裕を持たせ、完済目標年齢に合わせ繰上返済資金を準備して期間を短縮させることが重要といえる。
繰上返済で期間を短縮させることは容易だが、期間を延長させることは容易ではない。

詳しくは
『住宅ローン返済期間の考え方』

  • 先々の家計の収支を考えずに月々の返済額が住宅購入前の家賃と同じだから
    融資可能額いっぱいに借りてしまったため、教育費や車のローンで家計破綻しそう
  • 月々の返済だけでなくボーナス返済も入れて融資可能額一拝に借りてしまったが、ボーナスが大幅に減少してしまった
  • 子どもの教育費や車の購入、退職などこれから家族に訪れる「ライフイベント」を把握し、家計の収支がどのように動き、老後の暮らしはどうなるのかと
    いうことをお金流れという数字で明らかにした資金計画をたてることが重要。
  • 将来を見据えた資金計画がなされていなかった。
    ボーナスは変動する部分であり、ボーナス返済を多額に入れるのはNG。
    ボーナス同様に残業代が多く年収に含まれている場合も要注意。
    残業がカットされたら年収も大きく減る

詳しくは
これから組む住宅ローンの返済額は今の家賃と同じだから大丈夫。ボーナス払いも併用するから大丈夫。 ・・・その考えはちょっとまって!!ホントに大丈夫ですか?

失敗しないためのポイント!!

ファイナンシャルプランニングをして住宅購入から老後までの家計の流れを数値化して住宅購入額を決める。
「家計に見合った住宅購入額」とは現在の家計ではなく「将来変化していく家計に見合った購入額」でなければなりません。ここを誤ると「ローン破綻」を招き「子どもの教育」「自分たちの老後の生活」まで悪影響が及びます。
そうならないために、人生の三大支出といわれている「老後資金」「教育資金」「住宅資金」を中心にしっかり数値化した資金計画をたてていくことが重要です。

ご自身の住宅資金計画はいかがですか? セミナー・勉強会の参加はこちらから